会社の設立と運営 - Phoenix Accounting Singapore Pte Ltd

専門情報

フェニックス・アカウンティング・シンガポール

シンガポール+65-6202-0330日本語対応 お問い合わせ
東京+81-03-5772-6636

ビジネスガイド

会社の設立と運営

※本ガイドは主要な事項をわかりやすく記載しており、一部の事項を省略するなどしています。適用にあたってはより詳細な法律等の理解が必要ですので、別途ご相談ください。

会社とは

会社とはシンガポール会社法基づく事業体で、法人格が与えられるものです。通常、会社名の一部として’Pte Ltd’や’Ltd’などが付されることになります。

会社の種類

有限責任非公開会社
《非公開会社》
シンガポール設立会社で、定款上、株式に譲渡制限があり、かつ、株主数が50を上限としている会社。
《免除非公開会社》
非公開会社のうち、以下に該当するもの
 - 株主数が20名未満で全て個人であること。又は
 - 政府の100%保有会社で大臣により免除非公開会社と認められたもの
非公開免除会社は、年次報告書の提出や役員の貸付などにおいてコンプライアンスが軽減されています。
有限責任公開会社
《公開会社》
シンガポール設立法人で、株主数が50名以上となることができるもの。
公開会社は公募により資本及び負債を調達することができます。これらの公募を行う会社はシンガポール通貨監督庁(MAS)に目論見書を提出、登録しなければなりません。

現地法人の設立

シンガポールで事業を行うためには、まず会社を設立する必要があります。(シンガポール人や永住者であれば個人事業形態でも可能。)そのためには、まず、会社名の承認を得て、その後に設立の申請を行うことになります。

会社名については、以下のような会社名は認められません。
 - 望ましくない社名
 - 個人事業やパートナシップと思われる社名。他の会社、LLPLPと同様の社名
 - 事業登記法、会社法、LLP法、LP法で予約されている社名と同様の社名
 - 登記官が受け付けないように大臣が指示した社名 (タマセクなど)
承認された会社名は申請後60日間保持でき、一定期間の延長も可能です。
申請にあたっては、一定の場合を除いて、弁護士、公認会計士、セクレタリーなどの専門家に依頼して申請することになります。
役員の就任承諾、発起人による定款の承認や設立の決議が行われたことを示す書類等がすべて揃えば、登録費用の払い込みを行うことにより、通常は即日設立が完了します。
但し、申請内容が関連当局の承認やレビューを必要とする場合は、14日から2か月程度かかることがあります。

会社定款の作成

シンガポール会社法191項により新規設立会社の際に定款を提出することが求められます。定款に会社の事業目的を記載することもありますが、定款記載の事業目的により会社の事業活動が制約されないという判例がありますので、特に記載しないケースが多くみられます。
非公開会社の場合は、シンガポール会社法18条により、以下の項目を定款に規定しなければならなりません。

(1) 株式の譲渡に制限があること。
(2) 株主数が最大で50名であること。

会社の登録住所

会社はシンガポールにおいて、通常の営業時間内に最低3時間はオープンしている、一般にアクセス可能な住所を登録しなければなりません。
これに違反した場合は5000ドル以下の罰金の対象となります。
会社の登録住所を変更した場合は、変更後14日以内にACRAへ通知しなければならないことになっています。

会社の株主

会社は株主名簿を備え置かなければなりません。また株主は登記事項であるため、株主構成は一般に公開されることになります。

役員等の選任

《取締役》
会社は少なくとも1名、シンガポールに通常居住している取締役を置く必要があります。居住者取締役を選任しない場合は、他の取締役は罰金の刑罰の対象となります。
また居住者役員がいない状態で事業を6か月以上行った場合は、株主がその期間に発生した債務に対しての責任を負うことになります。(有限責任性の否定)

取締役の適格性要件

200931日以降、会社取締役となるためには18歳以上である必要があります。また、破産者や不正又は詐欺により有罪判決を受けた者など、一定の個人は取締役になることができません。

 

カンパニー・セクレタリー

全ての会社は設立後6か月以内にカンパニー・セクレタリーを選任しなければならなりません。カンパニー・セクレタリーはシンガポール居住者でなければならず、一人取締役会社の場合は、取締役との兼任はできません。
公開会社のカンパニー・セクレタリーはシンガポール会社法171条(1AA)の要件を満たす必要があります。例えば、以下の適格性要件のうち少なくとも一つを満たす必要があるとされています。

 - 選任の直前から少なくとも3から5年間はセクレタリーの経験を有している
 - 弁護士法により資格が与えられた者
 - 会計士法における登録されたパブリック・アカウンタント
 - シンガポール勅許会計士協会のメンバー(勅許会計士)
 - シンガポール特許セクレタリー及び管理人協会のメンバー
 - 国際会計士協会シンガポール支部のメンバー
 - 会社会計人協会のメンバー

会計監査人

会社は、会社法の規定により免除されると認められない限り、設立後3ヶ月以内に会計監査人を選任しなければなりません。

決算及び会計監査の実施

会社は決算日後6か月以内(上場会社の場合は4か月以内)に株主総会を行い、会計監査を受けた財務諸表を提出し、株主の承認を得なければなりません。
会計監査の実施は原則としてすべての会社が該当しますが、以下の条件を満たす場合は会計監査の免除が認められています。

1. 年度を通してプライベート・カンパニーであること
2. 直近の2事業年度において、以下のうち2つ以上に該当する場合
 a) 収益の額が10百万シンガポールドルを超えていない。
 b) 年度末の総資産が10百万シンガポールドルを超えていない。
 c) 年度末の従業員が50名を超えていない。

なお、この免除規定は連結財務諸表ベースで判断されます。会社が企業グループの一員である場合は、その企業グループにおける連結財務諸表による判断になります。
つまり、シンガポール法人の親会社が日本にある場合で、その親会社が日本やその他の国に子会社を有している場合は、それらの子会社も含めた連結ベースでの判断になるため注意が必要です。

 

年次申告

株主総会の終了後、30日以内に、すべての会社はACRA(会計企業庁)に年次申告書を提出しなければなりません。
年次申告書は、会社の株式の状況、役員の状況、事業内容等を確認して提出するものであり、一部の例外を除いて決算書の提出も同時に求められます。決算書を提出した場合は、一般に公開され、誰もが一定の料金を払ってACRAから入手することができるようになっています。