ビザの種類と雇用 - Phoenix Accounting Singapore Pte Ltd

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ビジネスガイド

ビザの種類と雇用

※本ガイドは主要な事項をわかりやすく記載しており、一部の事項を省略するなどしています。適用にあたってはより詳細な法律等の理解が必要ですので、別途ご相談ください。

専門職のビザ

雇用許可証 (エンプロイメント・パス / EP)

外国の専門職がシンガポールで就業するための許可証。
月額の固定賃料が少なくとも3,600シンガポールドル以上で、一定の資格を有する外国人に適用されます。
一般的に日本人の駐在員や、一定の給与水準以上の現地採用従業員はこのビザを取得しています。求職者に代わって雇用企業側が申請をしますが、シンガポール人の雇用者数に対する人数枠や、雇用者数に対する税金はありません。
このビザは雇用企業に結びついているため、その他の企業に同時に雇用されることはできず、変更の際には、新規の申請をしなければなりません。

個人雇用許可証(パーソナライズド・エンプロイメント・パス / PEP)

EP保持者及び外国の専門職の一部に与えられる雇用許可証。離職した場合に失効するEPと異なり、特定の雇用企業と関連せずに、より求職者に有利となっています。PEPの保持者は雇用機会の検討のため、離職後も6か月間はシンガポールに滞在可能です。

 

起業パス(アントレ・パス / EntrePass)

シンガポールで事業を開始する外国の起業家に適用される許可証。
申請に際しては以下の要件を満たす必要があります。
 - 非公開会社として会社が設立されていること。
 - 会社の少なくとも30%の持分を有していること。
 - 会社に少なくとも5万シンガポールドルの払込資本があること。
 - 会社が以下のうち一つを満たすこと
  a) 政府公認のベンチャーキャピタル若しくはエンジェル投資家から出資を受けていること。
  b) 承認されたIP機関に登録された知的財産を有していること。
  c) シンガポールの一定の研究機関や大学と共同研究していること。
  d) 政府系インキュベーターにより育成されていること。
 - 事業内容が対象外の事業でないこと。
(対象外の事業は、コーヒーショップ、フードコート、バー、ナイトクラブ、マッサージ店、漢方店、人材紹介業、占いなど)

中級の熟練労働者のビザ

エスパス(S Pass)

月額の固定給与が少なくとも2,200シンガポールドル以上の外国人中級熟練労働者に適用されます。エンプロイメント・パスと同様に、求職者に代わって雇用企業側が申請をしますが、全従業員数の10%から15%(業種による)に限られており、一人当たり月額数百ドルの税金も発生します。
エスパスの許可は、給与、教育水準、資格、スキル、職種、職歴などの複数の要素を考慮して判定されます。

 

半熟練労働者のビザ

労働許可証(ワークパーミット / Work Permit)

ワークパーミットは、一般的に外国人半熟練労働者に適用される。有効期間は最大2年で、業種によって全従業員の40%(サービス業)から60%(製造業)、87.5%(建設業)まで人数枠が決まっており、一人当たり数百ドルの税金も発生します。
労働者は特定の雇用者のもとで特定の職種で就業することが許されます。

外国人の扶養家族 / その他のビザ

扶養パス(ディペンダント・パス / Dependant’s Pass)

EP保持者とS Pass保持者のうち、給与が5000シンガポールドル以上の外国人は、配偶者と21歳以下の子に対して扶養パスの申請をすることができます。
なお、EP保持者のもとでDPを受けた者は、人材省から簡単な同意を得ることで、シンガポールにおいて就業することが可能です。

長期滞在パス(ロングターム・ビジット・パス / Long Term Visit Pass)

EP保持者とS Pass保持者のうち、給与が5000シンガポールドル以上の外国人は、内縁の妻、21歳以下の継子及び21歳以上の障害のある子、また10,000シンガポールドル以上の固定収入を持つ両親に対して長期滞在パスを申請することができます。

その他

・雑務労働許可証(ミスレニアス・ワークパス / Miscellaneous Work Pass)
・芸能活動労働許可証(Work Permit for Performing Artistes)

・ワークホリデイ・プログラム(Work Holiday Programme / WHP)
・研修雇用許可証(Training Employment Pass / TEP)
・研修労働許可証(Training Work Permit)

雇用について

雇用契約

シンガポールの雇用においては、雇用者は雇用法の対象となる全ての従業員に対して文書にして主要な雇用条件を提示することが求められています。従って、自社の定型の雇用契約書を作成することが重要です。
なお、全社員共通の事項などは、就業規則に相当するEmployee Handbookを作成することで一部代替えが可能です。

従業員へ通知すべき主要な雇用条件は以下の通りです。
1.雇用社名
2.従業員名
3.役職及び主な役割と責任
4.雇用開始日
5.雇用期間(定期雇用の場合)
6.就業の詳細(就業時間、就業日数、休日など)
7.給与計算期間
8.基本給
9.固定の手当て
10.固定の給与控除項目
11.残業代支払計算期間(上記7と異なる場合)
12.残業代レート
13.その他の支払(ボーナスなど)
14.休暇(年次休暇、傷病休暇など)
15.医療手当て、保険等
16.試用期間
17.退職通知期間
18.就業場所(法定ではないが、会社の住所と異なる場合は含めた方がよい。)

雇用法に定められている就業時間、残業代の支払いや、年次休暇の最低付与日数などについては、以下の従業員に対しては適用除外です。
・専門家及びマネジメント層
・事務系統労働者のうち、2,500ドル以上の基本給を得ている従業員
・肉体労働者のうち、4,500ドル以上の基本給を得ている従業員
そのため、雇用法の規定によらずに個別の契約で年次休暇などを決めていくことになります。

給与

給与は計算期間の末日から7日以内に支払わなければなりません。(月末締めの場合は、翌7日)残業代については14日以内に支払う必要があります。

福利厚生等

CPF
Central Provident Fund(中央積立基金)といい、日本の社会保険のような制度ですが、個人の積立型の貯蓄制度です。給与額に対して一般的なレートは、本人負担分が20%、会社負担分が17%です。計算の対象となる給与は6,000ドルを上限とするため、給与額の17%が、1,020ドル(6,000×17%)のいずれか低い金額を、会社としての追加コストとして見ておく必要があります。
なお、CPFは、シンガポール人又は永住者のみが加入できますので、外国人を雇用した場合には、この負担はありません。

休暇
年次有給休暇の法定日数は、勤続1年経過後に7日の付与、それ以降は勤続年数が1年増えるごとに1日ずつ増え、最大で8年経過後に14日の付与となります。
傷病有給休暇は14日、入院を伴う場合は、60日までの休暇が認められています。
その他、マタニティー休暇なども認められています。

医療の補助

法定ではありませんが、会社でグループ医療保険に加入したり、若しくは一定の金額の範囲で医療費の補助を出す場合などが多く見られます。

解雇

雇用者からの解雇、又は従業員からの退職は雇用契約に定める通知期間を経て行わなければなりませんが、即時の解雇、退職をしたい場合は、その通知期間に相当する給与額を相手方に支払うことにより、即時に雇用関係を終了させることができます。

雇用契約に通知期間を定めていない場合は、勤続期間に応じて、1日kら4週間の通知期間を要するものとみなされます。なお、この通知期間は雇用者の従業員の合意により免除することが可能です。